アメリカのリーディング・メソッド

音楽ライター山本美芽が、アメリカ在住の5年間に学んだリーディングメソッドについて綴ります。

2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

アメリカでは小学校高学年から本格的に学ぶ、「5段落エッセイ」

いずれくわしくご紹介しようと思っているのですが、娘の日本人のお友達で、Tくんという5年生の男の子がいます。Tくんは、小学2年生のときにアメリカに来て、4年生のときに、ハリーポッターが英語で読めるようになりました。うちの娘は小学2年生になりま…

リーディングの力を伸ばすために図書館は最低限必要なインフラである

先日、小学1年生のAちゃんが週に20冊、図書館で借りている話を書きました。Aちゃんはお父さんはアメリカ人ですが、お母さんが日本人なので、日本語もかなり普通にしゃべれるし、うちの娘が通っている日本語補習校にも通っているので、日本語も、日本の小学校…

誕生からプリスクールまでの読書教育では何をすべき?

ゆうべは、2歳半の息子が9月から通うプリスクール(幼稚園)の説明会でした。そこでは事務的な説明が多かったのですが、資料のなかには、きっちりリーディング関係のものが入っていました。ひとつは、スカラスティック社の本のカタログ9月号。これは娘の小…

図書館で週に20冊かりて読む小学1年生

アメリカ人と結婚している日本人のお友達のS子さんに会いました。お嬢さんのAちゃんは、この秋から小学1年生。 最近英語の本をがんがん読んでいて、図書館に週に1度行き、20冊借りてはまた返しているそうです。2歳ぐらいのころから、毎日英語の本30分、…

本を読んだあとの質問には赤、黄色、緑の3種類がある

きのうのミセス・ギャラントと私のレッスンでは、ずっとここ1ヶ月ほど取り組んでいる "The black pearl"を読んでいました。The Black Pearl作者: Scott O'Dell出版社/メーカー: Yearling発売日: 1996/02/01メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログを見…

コンプリヘンションが問題だ!!

リーディングについていろいろ調べ始めるうちに、「コンプリヘンション」(comprehension)という言葉をやたらと聞くようになりました。理解、把握、会得、理解力、というような意味で使われます。英語が母国語でない子どもの多くは、コンプリヘンションが弱…

フルセンテンスで答える経験が文章力の核になる

元小学校の先生の私の家庭教師、ミセス・ギャラントと「うちの娘のリーディングをどうしたものか」と話していたときに、「フル・センテンスで答える練習が大事だ」という話になりました。そのあとちょうど、日本語補修校の宿題をやっているときに、 「わけを…

リーディング・ファースト=すべての子どもが読めるようになることを目指す

2001年にノー・チャイルド・レフト・ビハインド法ができて、そこで重要なものとされたもののひとつに、リーディング指導のための助成金があります。これが Reading first です。リーディング・ファーストは、すべての子どもが読めるように目指す教育プログラ…

1分間にいくつ単語が読めるかストップウォッチで計測

きのう家庭教師のミセス・ギャラントに、うちの娘のリーディングを見てもらいました。goldilocks and the three bearsのお話を音読しました。「とてもよく読めているわね。ただ、ちょっと読むスピードがゆっくりなのよね。学校では、1分間に何語めるのかを…

車のなかとかばんの中に本を常備せよ

図書館からもらってきた Jumpstart Reading という紙があり、子どもを本好きにする(=リーディング能力を高める)3つの方法が書いてありました。要約して紹介します。1 積極的にふれあおう あなたのお子さんのことはあなたが一番よく知っています。 あな…

知らない単語、1ページに何個まで?

きのうのレッスンでミセス・ギャラントに引き続きインタビューしました。子どもにとってちょうどいい難しさの本を与えるために、数字で難易度を表したりするわけですが、もっと簡単な判断方法があります。1ページの中に、知らない単語が5つ出てきたら、そ…

無料の「読んだ本についてのクイズ」サイト

http://www.bookadventure.com/AR(アクセラレーテッド・リーダー)のプログラムは、たいへん優れていますが、1クイズあたり3ドルぐらいのお金を払うか、学校で加入するなどの有料になります。この「ブックアドベンチャー」は、ARよりは対応している本…

難易度ぴったりの本を見つけるためのプログラム AR(Accelerated Reader)

ちょうどよい難易度の本を見つけるのは簡単なことではありません。 でも、ちょうどよい難易度の本さえ見つかれば、読書はすごく面白く、楽しいものになります。そのために開発されているプログラムがAR(Accelerated Reader)です。私の娘の学校では使って…

ちょうどよい難しさ goldy rocks

not too easy,not too hard,challanging,comfortableやさしすぎず、むずかしすぎず、ちょっと背伸びしつつも心地よい、というのが生徒の実力にあった本になります。goldilocks and the three bear というお話があり、お父さんくまのいすは高すぎ、お母さんく…

リーディングは20人以下の少人数で指導すべき

現在カリフォルニアでは幼稚園年長・小学校1年・2年までは一クラス20人程度の少人数教育をしています。これは、リーディング教育にあたっては、大きなクラスだとひとりひとりへの注意が行き届かず、生徒の学力が伸びないためです。私の娘のクラスでは、1…

learn to read から、 read to learnへ

カリフォルニアの小学校で24年間教えて定年退職したミセス・ギャラントが私の家庭教師の先生です。先生に、リーディング教育で大事なことは何かを聞いてみました。k-12(幼稚園年長からハイスクール卒業までの義務教育)のなかで、4年生というのがひとつの区…