先日、小学1年生のAちゃんが週に20冊、図書館で借りている話を書きました。Aちゃんはお父さんはアメリカ人ですが、お母さんが日本人なので、日本語もかなり普通にしゃべれるし、うちの娘が通っている日本語補習校にも通っているので、日本語も、日本の小学校にいけるぐらいできます。
これまでは、それほど英語に傾いていなかったAちゃんですが、最近は英語の本を読むのが好きになって、図書館でがんがん本を借りるようになり、急速に英語に傾いて、日本語の本への興味が薄れているそうなのです。
日本語の本は持っているのだけれど、図書館がないから新しい本がない、だから面白くないので日本語の本は読まない、という図式があるのだと、お母さんは嘆いていました。
もしアメリカの図書館に、日本の図書館と同じぐらい本があれば、Aちゃんの日本語への興味は、幼稚園のころと同じように保てたかもしれないのだなあ、と思いました。
週に20冊のペースで読むとしたら月に80冊。
1年に960冊必要になります。
いくらなんでも、図書館なしでは、そんなことはできません。
これから私たちが日本に帰ってリーディングの力を伸ばそうと思ったら、洋書を全部自分で買うしかないのが現実でしょう。買うといっても1年で1000冊も買えないから、読む量は足りないでしょう。
日本の小学校にも、中学校にも、そして公共図書館にも、面白い英語の本がど−−−−−−−−っさり、あったらいいのになあ。
おそらく本を買う費用というのは、人件費に比べたらものすごく安いと思うんですが。
全部の生徒が、それぞれ1冊、なにかしら英語の本を借りてもって読んでいるような状況をつくるだけで、ものすごい違いが出るような気がするんですよね。
もちろん、ただ本があるだけではだめで、親が読みきかせ、クラスで読む活動をしてこそ意味があるのですけれどね。
ルーム・トゥ・リードの活動も、こういう「英語力をつけるには、図書館が絶対に必要だ」という発想から出てきているのだと思います。
ルーム・トゥ・リードについて詳しくお知りになりたい方は、こちらをどうぞ。
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http://www.roomtoread.jp/トップページ|ルーム・トゥ・リード - Room to Read -
とくに、発展途上国の学校に図書館を建てようとする試みについてのページがすばらしいです。
http://www.roomtoread.jp/our_programs/libraries
ただひとつ私が疑問に思うのは、日本の小学校や中学校の図書館に、英語の本が足りないのでは? 途上国に寄付も絶対に重要ですが、英語を教科として教える以上、日本の図書館であっても、英語の本、とくに子供向けのものは、何千冊か、何万冊か、普通の図書館にそなえるべきではないのでしょうか?