いずれくわしくご紹介しようと思っているのですが、娘の日本人のお友達で、Tくんという5年生の男の子がいます。
Tくんは、小学2年生のときにアメリカに来て、4年生のときに、ハリーポッターが英語で読めるようになりました。
うちの娘は小学2年生になりましたが、まだまだ英語でハリーポッターなんてとんでもない、日本語でも読めないですから、先の話。
ところで、アメリカに来て2年ぐらいたった小学校高学年のお子さんなら、ハリーポッターってみんな読めるのかなあ?? これ、いずれ、駐在で来ているお母さんの知り合いみんなに聞いて回らなくちゃ、と思っていました。
そんな矢先に、中学生のお子さんを持つH君のお母さんからお電話が。
「H君は小学校の5年生でいらしたんですよね。アメリカに5年ぐらいいて、中学生だったら、ハリーポッターは、やっぱりもう余裕で読めちゃうんですか?」
「そんなことないですよ!」
「えっ?」
だって、H君だって、すごく優秀なのに??
そこで話が出たのが、小学2年生で来るか、小学5年生で来るかの違いでした。
4年生になると急激に学校の授業が難しくなる、という話はあちこちで聞いてきました。learn to read から、read to learn への変化ですね。
結局、小学3年生までに、読みの基礎を徹底的にやるわけです。本をたくさん片っ端から読む。1日1冊は最低、ぐらいの勢いで。
2年生で渡米したら、その「読み」のトレーニングが学校で受けられる。
しかし5年生で渡米すると、まわりはみんな、もう「読み」のトレーニングは終わった状態になっていて、そういう訓練を受けるチャンスがなかった。
いきなり500ページの英語の本を読んでエッセイを書くとか、そういう高度な宿題をやっているところに入っていかなければならないわけです。だから、ハリーポッターはもちろん読めば読めるけれど、らくらく読めるようになるためのやさしい本からの読書の積み重ねが足りなかった、と。
そのかわりといってはなんですが、小学校高学年からは、論理的な文章の書き方を習うのだそうです。「5段落エッセイ」。
そうそう、ミセス・ギャラントが私に小学校で習う文章の書き方を教えてくれようとしたものの、私がライターだと知って、英語の作文にも自己流にあちこち話が飛んでしまうものの私なりのスタイルがあることを感じ取ったのか、文章の型のことはいわなくなったのでした。
そこで5段落エッセイについて書かれたものを探していたところ、
バイリンガル教育専門家の松本先生がお書きになった文章がヒットしました。
5段落エッセイについて
http://www.us-lighthouse.com/kyouiku/e-138.html
アメリカでは小学校5年生で学ぶ5段落エッセイを早稲田の学生が書けずに指導する話
http://www.us-lighthouse.com/kyouiku/e-5583.html
おそらくH君は、アメリカの小学校高学年から、中学校にかけて、こういう教育をみっちり受けたのだと思います。
日本でいろんなテストを受けても、自分の意見をきっちり文章でまとめる力、それを評価してもらえる場がなかなかないかもしれない。でも、だからといってそれが無駄になるわけは絶対になく、いずれ必ず、それが大きな助けになる日が来ることでしょう。
5段落エッセイについては、ミセス・ギャラントから私も習ってみようと思います。