きのうのミセス・ギャラントと私のレッスンでは、ずっとここ1ヶ月ほど取り組んでいる "The black pearl"を読んでいました。
- 作者: Scott O'Dell
- 出版社/メーカー: Yearling
- 発売日: 1996/02/01
- メディア: ペーパーバック
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ミドルスクールに通う他の家庭教師の教え子さんたちがこの本を読んでいるので、難しい単語について学ぶもの、章ごとの内容についての質問など、先生はプリントを用意してくださって、それに取り組んでいました。ハープーンって銛(もり)だったのね・・・とか、こういう精読も勉強になります。
最後のクライマックスのシーンで、巨大なエイのマンタ・ダイアブローをやっつけるシーンがあるんですが、主人公のラモンと一緒だったセビリアーノがどうなってしまうのか、本文の書き方がいまひとつ直接的でないので先生にいろいろ質問していたら、「それは、レッド・クエスチョンね」といわれました。
本を読んだあとに、コンプリヘンションを確認するためにあれこれ質問する、というのがアメリカのリーディング・メソッドでのお約束らしいとわかってきました。
で、その質問には、3種類あるんだそうです。
本の中に書いてある内容、誰がどうした、何がどうなった、的なものはいちばん簡単だから、グリーン・クエスチョン。
行間を読んで察する、たとえば「悲しかった」とは書いていないけれど、涙を流していたとか、肩をがっくり落としていたとか、そういう記述などから「悲しかったんじゃないかな」と推測して答えるのが、イエロー・クエスチョン。
本のなかには書いていなくて、正解もなくて、読んだ人によって意見がわかれる、たとえば「このとき主人公がとった行動は本当に正しかったのかどうか」というのが、レッド・クエスチョン。
ちょうど、信号が、 緑、黄色、赤、となっていくのにちなんで、そう呼ぶのだそうです。
ちょうどこの前、娘に日本語で読書感想文を書かせたときに、「面白かったところ」、そして「あなたが魔女だったらどうする」などの質問をして書かせました。これはまさに、グリーン・クエスチョンと、レッド・クエスチョンですね。
レッド・クエスチョンの部分は自分の意見になるので、そこを言えるようにするには、新聞の「オピニオン」のところを読むなど、地道な努力が必要だとも、ミセス・ギャラントはおっしゃっていました。
事実についてと、その感想、そしてその中間。本を読んだあと質問するときに、事実関係の理解はもちろんまず大事ですが、そのあとには、「それに対してどう考えるか」というところまで踏み込んでいけたらいいのですね。
あかずきんは、おおかみに対して扉を開けないべきだった・・・というようなこともレッド・クエスチョンになるわけですから、幼稚園段階からいちおう投げかけることは可能です。