アメリカのリーディング・メソッド

音楽ライター山本美芽が、アメリカ在住の5年間に学んだリーディングメソッドについて綴ります。

リーディングは20人以下の少人数で指導すべき

現在カリフォルニアでは幼稚園年長・小学校1年・2年までは一クラス20人程度の少人数教育をしています。これは、リーディング教育にあたっては、大きなクラスだとひとりひとりへの注意が行き届かず、生徒の学力が伸びないためです。

私の娘のクラスでは、1クラス22人を能力別の5つのグループに分けます。だいたい1グループ4−5人ぐらい。そして毎朝、リーディングの時間にはグループごとに音読をして、さらに、グループごとに先生によばれて、先生の前で声をあわせて音読をするのです。リーディングの時間に使う本は週ごと、日ごとに新しいものになり、それを家に持ち帰って音読するのが宿題になっています。

ミセス・ギャラントが教育を受けた1950-60年代には、低学年のクラスは少人数になっていませんでした。でも、「リーディングのためには少人数クラスが望ましい」という考えはすでにあったようで、生徒たちはアーリーバードとレイトバードにわかれて、時間差登校をしていました。

一クラス30人いたら、15人はアーリーバードの組で、8時に登校し、9時まで15人でリーディングをします。9時からはレイトバードの15人も加わって一斉授業をします。2時になるとアーリーバードはは下校、レイトバードの15人がリーディングの授業を受けます。